![女流書家 書道家 森岡静江 青鳥会 創玄書道会 創玄展](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=519x10000:format=jpg/path/s7e2faeb71161a711/image/i3dae014d3f347462/version/1459873377/%E5%A5%B3%E6%B5%81%E6%9B%B8%E5%AE%B6-%E6%9B%B8%E9%81%93%E5%AE%B6-%E6%A3%AE%E5%B2%A1%E9%9D%99%E6%B1%9F-%E9%9D%92%E9%B3%A5%E4%BC%9A-%E5%89%B5%E7%8E%84%E6%9B%B8%E9%81%93%E4%BC%9A-%E5%89%B5%E7%8E%84%E5%B1%95.jpg)
創玄展ではこのところ何年か漢字作品を発表してきています。これまでは漢字2〜4文字くらいを書いてきましたが、今回は1文字に挑戦してみました。1文字で全てを表現するのは難しい仕事であり、又それだけに楽しい仕事でもあります。画面の中に黒の配置と白の配置をどう組み合わせて構成するのか、縮尺した草稿を何度も作って練り上げます。
それが出来上がれば一気呵成に筆を振り下ろし、あっと言う間に書き上がります。大きな作品は爽快ではありますが、それだけではありません。書き終えた作品は、ものすごい量の墨が池のようになってたまっています。それを丹念に反古紙で吸い取る作業の方がむしろ時間も労力もかかるのです。
吸い取った作品は壁面に吊してじっくり考察します。書き終えた直後は達成感からか傑作か出来たように感じることがあっても、吊してしっかり乾いた作品を眺めると案外大した作品でなかったりすることも多いです。まして、表具されて広い美術館に飾られると、想像以上に自分の作品に幻滅してしまうことも度々あります。
何年、何十年この仕事に携わっていても、作品制作は難しいものですね。